総評 製作の感動や充実感共有
応募された広報紙を見ると、紙面のつくりは、さま
ざまだ。その内容の構成、レイアウトの仕方、紙面数 などに製作された方々の苦心の跡が見られる。 学校規模や配布対象によって違うだろうが、児童生 徒数が減少する中で、広報紙に十分な費用をかけたり 編集のための会議を何度も開いたりすることが難しく なってきている。しかし、それぞれの紙面からは「よ り良い広報紙にしたい」という変わらぬ思いが伝わっ てくる。 今回は「子どもと大人が一緒に考えるきっかけにな るものにしたい」「地域の方にも読んでもらえるもの にしたい」「子どもが大人になったときに読み返した くなるものにしたい」「インパクトがあり、分かりや すいものにしたい」など、製作の意図を明確にした広 報誌が数多く見られた。 また、大きさや角度など切り取り方の違う複数の写 真と内容を端的に表した見出し、詳細の分かる本文を 巧みに組み合わせて臨場感ある様子が伝わるよう工夫 された記事や、話題性のあるテーマを取り上げて調査 を行い、その結果と専門家などの意見を組み合わせて 説得力を持たせた記事などが印象に残った。 添えられた出品票に、広報紙にかかわった人々が製 作の過程で共有した感動や充実感のすばらしさについ て触れられた感想が目に留まった。こうした声がある 限り、広報紙への変わらぬ思いが、今後もPTA活動 を支え続けていくことだろう。 岡山大教師教育開発センター教授 山ア 光洋 |
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